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当研究所の特徴について

  1. 背景:当研究所代表はわが国で最も早い1970年代から、質量分析計という解像度の高い分析機器を用い、百種類以上の代謝物を一斉に計測し、有機酸血症とよばれる稀少疾患の診断を支援してきました。その経験をもとに、1990年代前半に世界に先駆けて、臨床に直結したメタボローム解析を始めています。
  2. メタボローム解析で一度に大量の生命情報を得ることができます:メタボロームには、代謝物すべて、代謝物総体というような意味があります。有機酸、アミノ酸、糖、プリン、ピリミジンは現在もそれぞれ個別に計測されています(注1)。しかし、メタボローム解析ではこれらをまとめて一斉に高感度・高精度に測りますので、一度に大量の生命情報を得ることができます(注2)。
  3. 多種類の疾患を迅速に化学診断できます:そのために驚くほど多くの疾患が高精度に迅速に化学診断できるようになりました(注3)。従来は診断に数年あるいは数か月かかった疾患、あるいは診断されなかった疾患が、この新しい検査ですぐにわかり、病気の原因に対応した治療(個別化医療)を始められるようになりました。緊急を要する場合は検体到着から3~4時間以内に、通常でも1-3日内に検査結果を報告します。
  4. 驚くほど高い精度、的中率があります:当研究所が化学診断(診断支援)に用いる“バイオマーカー”は、37年に亘る研究と実践で蓄積され、十分に立証されたものです。一方、大量のデータの解析法や評価法についても研究を進めてきました。そのために当社の疾患“的中率”は驚くほど高く、当研究所の技術は海外でも高く評価されています。
  5. 日本の多くの医療関係者や患者さんがこの検査を知りません:メタボローム検査やその特徴は医療関係者や患者さんにはまだ知られていません。現在、国内の検査機関では検査できないからと、海外に依頼される検査の中に、当研究所が迅速に高精度に対応できるものがあります。日本では代謝異常の可能性が疑われる患者さんは殆ど有機酸分析、アミノ酸分析、タンデムマス検査を受けます。そして、これらの3種の検査をうけても原因が不明だった人の多くはメタボローム検査を受けることがありません。3種の検査からわかる疾患の総数よりもメタボローム検査一つからわかる疾患の種類が多いですから、受ければ病気の原因が早くわかるかもしれません。
  6. 事前にメタボローム検査を受けると経済的です:当研究所のメタボローム検査をこれらの現行の検査をうける前に受けることで、病気の原因が早くわかったり、これほど多くの疾患に該当しないことが確認できます。それにより、患者さんや医療関係者の負担が大きく軽減されます。医療への貢献だけでなく、費用対便益比も改善されます。 
  7. 結石症はメタボローム検査ですぐにわかります:メタボローム検査は結石症のような身近な病気の人にも役立ちます。結石症の患者さんの中にはいくつかの希少疾患による結石症の方が紛れています。いずれも、CT・超音波検査、染色体検査、結石分析、一般生化学検査ではわからない疾患ばかりです。肝生検などの侵襲的検査が必要と思っている方がいますが、そうではありません。尿のメタボローム検査から判ります。
  8. 最後に:代謝異常症の特徴は一般検査や一般所見からは原因がわかりにくいことです。高解像度の代謝物解析からわかります。先天性あるいは後天性代謝異常の診断の迅速化や遺伝子解析におけるメタボローム解析の真の役割が早く、広くこの国で理解されることを、当解析手法の開発者として、一人の日本人として、強く願っています。
注1. 現行の有機酸分析、アミノ酸分析、タンデムマス検査では、それぞれ、有機酸、アミノ酸、わずか数種のアミノ酸とアシルカルニチンだけをはかります。プリンやピリミジン、糖類を高感度、高精度に分析する実用的な検査はありません。
注2. 1,000種類をこえる代謝物が計測できます。その中の400種類を解析し、被験者と健常群と比較し評価します。
注3. 代謝物の化学的性質を利用し、生物学的な意味・情報を駆使し(bioinformatics)、診断の根拠を提供するので化学診断といいます。代謝物レベルの診断ともいいます。

スタッフ

  氏 名 内 容
代 表
(薬学博士)
久原とみ子 Tomiko Kuhara
金沢医科大学名誉教授
日本医用マススペクトル学会前理事長
(現在 理事、化学診断委員会委員長)
Society for the Study of Inborn Errors of Metabolism(SSIEM)会員
日本先天性代謝異常学会会員

メタボローム解析の診断と個別化医療ならびに化学物質安全性評価への応用
医 師
(医学博士)
伊藤 順庸  Masatsune Itoh
金沢医科大学小児科講師
臨床検査所指導・監督医
研究員
(工学博士)
大瀬 守眞  Morimasa Ohse
質量分析計測値から診断ソフトにおける評価値までのデータ処理法の開発

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