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お知らせ 2022年6月8日

「遺伝学的検査の実施に関する指針」を遵守している旨、明記しました。

お知らせ 2020年10月6日

ピリドキシン依存性てんかんの早期発見 α-aminoadipic semialdehyde dehydrogenase (AASADH; antiquitin; ALDH7A1) deficiency

小児神経科、新生児科、小児科の先生へ 本年4月以降、新たに2名のお子さんを、神経疾患のひとつ、リジン異化経路の代謝異常であるピリドキシン依存性てんかん(PDE)と化学診断しました。2名とも典型的な例といえる程、新規バイオマーカー(PMID: 32339489 本論文がご希望であればメールでお知らせください)の増加は顕著でした。PDEの発生頻度については想定以上に高いことが最近分かって参りました。本疾患にはピリドキシン投与をはじめとする有効な治療法があります。患者には継続的なピリドキシン投与を出来るだけ早く(遅くとも1歳までに)開始することが望ましく、診断が遅れるほど治療効果が低くなると言われています。今回の2名のお子さんは乳児期をとうに過ぎていましたが、治療を開始したところ、てんかん発作が消失しただけでなく、学校の成績も向上したそうです。これ以上の年令でも未診断の患者さんがいると予想されます。てんかんのお子さんで未だ診断がつかない場合やピリドキシンが有効であった場合、速やかに弊所のGC/MS尿メタボロミクスでPDEの有無を明らかにして下さい。典型例は一両日中にわかります。患者さんとその家族のために最先端で高感度なこの尿メタボロミクスをぜひ、利用してみてくださるようお願い致します。

原発性高蓚酸尿症III型の化学診断  Primary Hyperoxaluria type 3 (PH3),  4-hydroxy-2-oxoglutarate aldolase (HOGA) deficiency 

小児科、腎臓内科、泌尿器科の先生へ 尿路結石症を来たす疾患に原発性高蓚酸尿症があります。原発性高蓚酸尿症I型、II型に加え、 最近III型が発見されました。弊所のGC/MS尿メタボロミクスでもIII型のバイオマーカーを設定していましたが、この度、実際にIII型の患者さんが間違いなく見つかることを確認しました。II型やIII型は軽症とみられがちですが、II型でも透析に移行する人もいますし、III型でも重篤な腎障害に陥ることも報告されています。従って、取り返しのつかないことにならないためにも、数年後あるいは数十年後でなく今すぐ、原発性高蓚酸尿症III型を含む結石症の病因となる代謝異常症の有無をGC/MS尿メタボロミクスで確認されますよう、願っています。

お知らせ 2020年6月8日

2疾患を新規対象疾患として追加しました。

モリブデン補因子欠損症の早期診断について追記しました。

お知らせ 2020年6月1日

2020年4月の医療保険改正により、有機酸分析の保険が使えるようになり、弊所のメタボローム解析が利用しやすくなりましたので、ご案内申し上げます。

1.はじめに、弊所のメタボローム解析について

 弊所のメタボローム解析は有機酸分析とアミノ酸分析だけでなく、一般の検査には無いプリン分析、ピリミジン分析、糖分析、極性の高い有機酸分析なども同時に行います。従って、有機酸とアミノ酸の分析から得られる遺伝情報だけでなく、それからは得られない多くの情報も加わります。その結果、より多くの疾患の診断を支援することができます。現在、130疾患の有無を調べることができます。

 メタボローム解析で測定する代謝物はグラフのように多種類に及びます(グラフを見る

 メタボローム解析自体は未だ国際的にも先端的検査ですので、これ自体にぴったりの保険は未だ、ありません。そこで、メタボローム解析の一部であるアミノ酸と有機酸の分析および、アミノ酸と有機酸の代謝異常症の有無について判断することに対し、アミノ酸分析、有機酸分析、判断料の保険を利用し、プリン、ピリミジン、糖、極性有機酸、その他の分析と、これから判明する代謝異常の有無についてと判断の部分は当分の間、弊所の社会奉仕ということで、さしあたり無料にと考え、弊所のメタボローム解析料を以前から25,000円(税別)としてきました。 

2.メタボローム解析は以下の二通りのいずれかでご利用できます。

①   アミノ酸分析5種類以上と先天性代謝異常検査と判断料を同時算定する
 D010特殊分析 4アミノ酸分析(アミノ酸分析5種類以上1176点)と判断料(144点:疾患の有無について判断しますので)の合計1176点+144点=1320点に加えて、2020年4月からD010特殊分析8.先天性代謝異常検査 イ有機酸分析(1141点)も保険診療で可能となりました。そこで、尿中アミノ酸分析と有機酸分析を弊所に決めて頂けますと、メタボローム解析についてアミノ酸分析5種類以上と先天性代謝異常検査の両方を同時算定でき、判断料も入れて、1176点+1141点 +144点=2461点となり、2,500点に近づきました(*1)。この検査の再検査が必要なときは月が変われば受けることができます。
 *1 糖やいくつかの測定項目の点数を追加しますと、2,750点近くになるのではと思います。これについては、近々、調べてお知らせできるかも知れません。

 初回と2回目以降の検査の種類と利用できる保険などについてのご提案

②   弊所のメタボローム解析は遺伝学的検査の保険を利用することもできます。
 
有機酸分析とアミノ酸分析と判断料を使う①の方法ではなく、患者さんによっては遺伝学的検査の保険を使うこともできます。但し、遺伝学的検査は①と異なり、原則、一生に1回しか利用できません。この遺伝学的検査の保険は保険採用されていないメタボローム解析のような検査にも使えます。この場合でも弊所は現在、25,000円で受託します。メタボローム解析は直接、遺伝子を解析するものではありませんが、遺伝子発現の総決算をみるものですので、遺伝子を直接解析する狭義の遺伝子検査で見逃される異常も迅速、低コストで発見できる利点があります。先天性代謝異常症の特徴は、どの遺伝子に問題があるか判りにくいという点にありますので、間口の広いメタボローム解析を最初に利用されるのは合理的な選択です。 メタボローム解析そのものが、最先端の生化学検査であり、21世紀に期待される遺伝学的検査の一つと見なされています。なお、遺伝学的検査(D006-4 遺伝学的検査の対象疾患の拡大 2020年度)には、3,880点、5,000点、8,000点があります。弊所のメタボローム解析では数十から百近い遺伝子の異常をスクリーニングしますが、弊所が請求するのは25,000円(税別)ですので、3,880点の利用を推奨します。

3.メタボローム解析(検査)のほかに、対象疾患の少ない検査など、いくつかの検査があります。

 弊所のメタボローム解析は基本的に一生に一度、受ければ済みますが、非常にまれに2回目の検査が必要なことがあります(2回目の尿で、あるいは脳脊髄液か血清で)。また、診断後に経過観察、治療の有効性を見るなどのフォローアップのため、定期的に調べることもあります。尿で分かるものの、血清のデータも入手しておくことが望まれる場合もあります。また、新生児マススクリーニングの二次(確認)検査、ある特定疾患についてだけ調べる、結石症の病因解析、尿酸値異常の原因解析などのコースがあります。これらは現在いずれも15,000円(税別)です。
 どの検査も基本的に同一の分析手法で行います。 コストの違いは、データ計測した後の解析時間(対象疾患数)の違いによるものです。1疾患あたりの単価はメタボローム解析が最も安くなります。可能なら、最初にこの検査を受けられることを推奨します。なお、これらの検査はメタボローム解析には全て含まれています。
 15,000円のコースは2020年9月から18,000円となります(2022年現在、保留中)。本年9月までに契約書を交わした場合はこの限りではありません。

4. その他

ご利用案内 (検査を依頼から報告までのフローチャート)は昨年、作成した会社案内パンフレットのPDF(12頁13頁)から印刷できます。
注意14頁の保険点数は2020年4月の保険改定で変更。

報告書 検査結果の報告書のサンプルは会社案内パンフレットのPDF11頁にあります。この報告書に加え、GC/MSで得られたクロマトグラムおよびアミノ酸5項目以上とオロット酸、ウラシルのテーブルなどもが同封されます(ある疾患に該当した場合は証拠となるマススペクトルも同封)。

パンフレットPDF全体もご覧いただけましたら、幸いです。

会社案内パンフレットを作成しました。

 お手元に届いていない方も多いと思いますので、そのPDFを掲載しました。

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