先天性代謝異常検査で測定する指標の種類とそのイメージ
質量分析を用いる3つの代謝物解析法における代謝物のクラスと種類の比較イメージ
タンデムマス・スクリーニング(血液)
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GC/MS 有機酸分析(尿、現行の尿有機酸分析)
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GC/MS メタボローム解析(尿)
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横軸は代謝物の種類の多さ, 縦軸は代謝物のクラス(グループ)を示す。先天性代謝異常症では疾患の指標(バイオマーカー)を測る検査を受ける必要があるが、どの検査が適するかを患者ごとに予測はできない。
上)拡大新生児マススクリーニング(タンデムマス)はアシルカル二チンを12種類、アミノ酸は7種類測定し16疾患が検査対象になる。多数検体処理に優れるが,二次の検査を要する。
中)GC/MSを用いる有機酸分析は有機酸という一つの化合物群(クラス)が測定され、有機酸が指標となる疾患(有機酸血症)が化学診断される。
下)GC/MS metabolomicsでは、多種クラスの化合物群が一斉に計測される。
高極性有機酸の感度も良好。現行の有機酸・アミノ酸が指標となる疾患に加え、プリンやピリミジンが指標となる疾患、高極性有機酸(orotate, methylcitrate)が指標となる尿素回路異常や超軽症型プロピオン酸血症、糖類・有機酸・アミノ酸が指標となるシトリン欠損症等 130 IEMを化学診断できる。 |
マススクリーニング対象疾患の確定度
新生児マススクリーニングについて
診断支援対象疾患130項目のリストと確定度