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軽症型プロピオン酸血症は1回で確定しませんか?

軽症型プロピオン酸血症、プロピオン酸血症は1回の検査で確定しませんか?

 弊社ではプロピオン酸血症を尿やろ紙尿を用い、GC/MS-メタボロミクスで化学診断します。この方法の特徴と長所は以下の通りです。

  1. 指標物質の回収率が高い:プロピオン酸血症のバイオマーカー(疾患の指標物質)はメチルクエン酸です。このメチルクエン酸は極性の高い有機酸です。有機酸分析(法)では有機溶媒で抽出することで、有機酸を回収(分画)しますので、極性の高いメチルクエン酸の回収率は低いです。一方、分画しないメタボロミクスではメチルクエン酸の回収率は有機酸分析の3倍以上高くなります。そのため、検出感度が高く、従って定量精度が高くなります。
  2. 定量精度が高い:メチルクエン酸の測定には、内標準物質と呼ばれる化合物が言わば物差しとして添加されます。どのような内標準物質が用いられるかによって、定量精度が変わります。重水素などの安定同位体で標識したメチルクエン酸を用いますと、その定量法は安定同位体希釈法と呼ばれ、最も定量精度の高い方法といわれています。当研究所ではこの安定同位体希釈法でメチルクエン酸を測ります。その他にも特長がありますが、ここでは省略します。
  3. 的中率が100%と最も高い: このような理由から、当社ではプロピオン酸血症を軽症型プロピオン酸血症、超軽症型プロピオン酸血症も含めて、1回の検査で確定します(New 研究論文 T.Kuhara, 2002参照)。

 わが国のろ紙血・タンデムマスを用いる新生児マススクリーニングで陽性あるいは疑陽性であった新生児、乳幼児の場合、確認検査(二次検査)は当社の検査1回で疾患の有無を確定できます。どの年代の方もこの検査でプロピオン酸血症を確定できます。この化学診断の後に酵素活性を測っても活性が低いことが証明されますし、この化学診断の後に遺伝子を調べても変異が見つかります。当社の化学診断でプロピオン酸血症に該当しないと判定された場合、酵素活性を測る必要はありません。この疾患の責任遺伝子を調べる必要もありません。
 当検査は一次スクリーニングと二次検査を兼ねるものですから、この病気の疑いのある方、ご心配の方は最初にこの検査を受けることをおすすめします。万一、このプロピオン酸血症の化学診断に誤りがあった場合、検査料は頂きません。

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